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農政・農協ニュース

 上野博史 農林中央金庫理事長 あいさつ

 「JAバンクシステム」は、各々のJAバンク会員が責任ある事業運営を行うことを基本としつつ、信頼性確保に向けた実効性ある破綻未然防止システムを運営していくこと、そしてもう一つは総合的戦略に基づいて一体的な事業推進を行うとともに、ITの企画開発、JASTEM、系統決済データ通信システムといった共同運営システムを通じ、全国どこでも統一された高度な金融サービスを提供していくこと、の2点が大きな柱となっています。
 農林中金としても、JAバンク中央本部の運営に責任をもってあたり、輝かしいJAバンクの実現を目指して、全力を傾注します。
 JAバンクの総合的戦略として位置づけられるのは「系統信用事業重点実践事項」です。平成14年度の事項については、(1)基本方針に沿った破綻未然防止策の実践等による信頼性の確保、(2)「5大作戦」、「農業金融パワーアップ21パートU」の積極的展開等による着実な事業実績の確保、(3)IT戦略の本格的展開とJASTEM・系統決済データ通信システム等システムの整備・高度化、(4)JAバンクのイメージアップ等の体制・仕組みづくり、に取り組むこととしています。
 4月には、いよいよペイオフが解禁となります。また、わが国経済の再生を目指す構造改革の動きの中で、金融業界においては大手都市銀行の再編が行われ、不良債権の処理や経営のリストラを加速させながら、ITをはじめとするシステム投資を背景にリテール業務を「主戦場」とする戦略の展開にしのぎを削るといった、いわば「体力戦」が熾烈化しています。
 従いまして、私どもJAバンクにおいても、JAバンクシステムの確立と重点実践事項の取り組みの成果をできるだけ早期に実現することが何にも増して重要です。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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