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農政・農協ニュース

不適格品が約2トン
買い上げ牛肉検品進む (3/15)

 国は全頭検査が始まる前の牛肉を買い上げ、隔離しているが、その中に買い上げ対象にならない牛肉が2.42トン含まれていたと農水省は15日発表した。しかし雪印食品のような中身の詰め替えや、ラベルのはり替え、書類の改ざんなど意図的なごまかしは認められなかったとして業者名は公表しなかった。
 不適格品の中には牛海綿状脳症(BSE)の全頭検査が始まった昨年10月18日以後にと畜された牛肉が590kgあった。冷凍牛肉の品質保持期限は食品衛生法で2年だが、それを過ぎた売れ残りが約1403kgもあった。また、期限不明や表示と中身の違うものも含まれていた。
 これらは「牛肉在庫緊急保管対策事業」による買い上げ対象にならない。
 不適格品が出た原因を農水省は「短期間で、この事業を進めたため、対象となる条件や趣旨などが業者に徹底しなかった」としている。国の方針も、まず隔離を急ぎ、その途中で焼却を決めるなど揺れ動いた。
 検品は2月8日から3月10日まで58倉庫で実施し、適格品は3534トン(24万6402箱)、不適格品は約2トン(180箱)、確認調査中は5トンとなっている。買い上げ金額は上限が1kg1554円だが、不適格品にはまだ支払われていない。
 なお、雪印食品がこの事業を悪用したため農水省は立ち入り検査を強化し、259倉庫を対象に検査中だ。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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