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農政・農協ニュース |
全農ブランドの信頼回復に向けて |
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総代会で挨拶にたった大池裕会長は全農チキンフーズの偽装問題にふれ「全農ブランドの信用を失い慙愧に耐えない」と述べるとともに、全農チキンフーズ問題調査会の「調査報告書」にもあるように「私以下常勤役員は、再発防止、組織改革への責任があることを了解し、本日の総代会に臨んでいる」、「私がいままで発言してきたことや進退については微動だにしていない」と述べた。 また、雪印乳業から事業提携の申し入れがあり「わが国の酪農経営の安定をはかること、消費者への新鮮で安全な牛乳・乳製品をお届けする立場に立ち乳業の再編について検討している」とも述べた。 来賓挨拶にたった原田睦民JA全中会長は「本来はお祝いを述べるところではありますが、本日は、JAグループを代表して貴会への激励の挨拶をする」とし「食料は命の源であり、国づくりの基本です。JAグループは安心・安全で美味しい食料を安定的に供給していかなければいけません。地産地消の輪を広げ、農と共生の原点に立ち返り消費者の信頼回復に努めていこう」と述べた。 その後、総代会では特別報告として「全農チキンフーズ(株)問題調査報告書」の概要を堀喬専務が報告した。 これについて「自らの役割を放棄した社会への背信行為である。消費者へのお詫びのメッセージはもとよりだが、全国の組合員に対してお詫びの文書を強く要望する」、「JAの総代会で、JAの議案審議よりも全農の責任追及に多くの時間がとられた。組合員の声が大手町に届いて、組合員のためのJA運動が展開できるよう強く要望する」、「偽装がBSE発生以前からあったのは残念なことである。トレーサビリティが確立しつつあるいま、“安心・安全”に加えて“正直”が必要ではないか」、「欠品回避が背景にあるというが、工業製品のように供給できないことを、小売や消費者に認識してもらうことが大事だ」、「外部第三者機関によるチェックも必要だというが、内部から告発ができるような風通しの良い組織体制をつくる方が大事ではないか」という総代の発言があった。また、7月から導入される経営管理委員会制度について「目線を農家サイドにおくために、県域からも理事を登用すべき」だという趣旨の意見が数人から出され、大池会長は「協議をさせていただきます」と答えた。 |