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農政・農協ニュース

トレーサビリティの制度で疑問や意見
−−農水省の消費者懇談会 (4/19)

 消費者に軸足を移した農林水産行政を展開するため農水省は消費者などとの懇談会を定例的に開くことになり、その第1回会合を4月19日開いた。武部勤農相をはじめ同省幹部が「『食』と『農』の再生プラン」や農林規格(JAS)法の改正案、WTO農業交渉の状況などを説明。このあと意見交換をした。
 「再生プラン」は農林水産政策の抜本的改革に向けた“設計図”で11日に同省が発表した。これは牛海綿状脳症(BSE)問題調査検討委員会報告を受けたもので、内容には食品の生産履歴を公開するトレーサビリティ導入などがある。
 意見交換では「農場から食卓へ」の一方的な情報提供だけでなく問題発生時には食卓からさかのぼって流通、農場までの履歴を追跡できるシステムにしてほしい(消団連)、平成15年度導入という農水省のプランでは、部分的なシステム導入に終わらないのか(日生協)といった意見や疑問が出た。
 これに対し武部農相は、目標を持って中長期的にシステム整備に取り組んでいくなどと答えた。
 また「BSE調査検討委報告は『消費者軽視の農政』を指摘しているが、私たちは生産者が消費者をなおざりにしてきたとは思っていない」(主婦連)と生産者を励ます発言もあった。
 さらに▽「食品表示110番」は都道府県だけでなく市町村にも▽「食品表示ウォッチャー」の人数も増やしてほしいなどの意見があり、農相は「ウォッチャー700人の募集に対して応募は現在1200人もある」と報告した。
 なお懇談会は最低年2回は開き、消費者ニーズを国の施策に反映させる。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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