鶏肉の偽装表示事件を起こしたJA全農の子会社・全農チキンフーズ(株)(埼玉県戸田市)は22日臨時株主総会と取締役会を開き、佐々木勝夫社長と望月浩平専務が辞任した。
新社長にはJA全農大消費地販売推進部部長の河村郁生氏、また常務にはJA全農九州畜産センター場長の川村雅彦氏が就任した。専務は当分空席となる。
河村新社長は「今回の不祥事では、消費者の皆様方、お取引先、生産者の方々、関係各位に大変ご迷惑をおかけしましたことを改めておわび申し上げます。厳しいご叱責を真しに受けとめ再発防止に全力をあげ、信頼回復に努める所存です」とのコメントを発表した。 農水省は同社の偽装表示を農林規格(JAS)法違反として12日、全農に対し業務改善命令を出し、その中で責任者の厳正な処分を求めていた。これを受けた役員交代となった。
全農チキンフーズは資本金8億円、うち全農出資額約7億3400万円。昭和47年9月設立。事業内容はブロイラーの加工販売。取締役数6人、うち常務1人。社員数196人。
【略歴】
河村郁生(かわむら いくお)氏 昭和22年1月生まれ。宮崎大学農学部卒。44年4月全農入会、平成10年大消費地販売推進部長。
◆新販推部長に原田札幌支所次長
JA全農は全農チキンフーズの首脳交代にともなう本所の人事で大消費地販売推進部部長の後任を札幌支所次長の原田典正(はらだのりまさ)氏とし、22日付けで異動を発令した。