宮城県信連と農林中金は5月10日、一部事業譲渡契約書への調印式を行った。
平成12年から統合に向けた協議を重ね今年4月3日に統合に関わる基本合意を締結しており、この日の調印はこれを受けたもの。宮城県信連は6月20日の臨時総会、農林中金は6月26日の通常総代会での承認を経て、10月15日に統合を行う予定。県信連と農林中金の統合の第1号となる。
宮城県信連の大堀哲会長は「県下のJAには大変喜んでいただいている。地域住民、利用者にも徐々に信頼回復していけると思う」とあいさつ。また、農林中金の上野博史理事長は「長期間にわたるご努力に心から敬意を表する。統合第1号となる画期的なできごと」と話し、経済環境が厳しいなかJAバンクシステム体制に向けて「今後、組織整備を強化していかなければならない」と統合に積極的に取り組む考えを示した。
宮城県信連から農林中金には貸し出し金165億円(正常、要注意債権)と貯金4001億円の資産が移管される。一部事業譲渡によって、貸し出しと貯金業務は農林中金とJAに移され、信連は為替業務、受託業務などを担う。信連は暫定的に残り、18年3月末をめどに農林中金と統合する。