地域ごとに特色ある伝統食などの食文化の継承は大切な政策課題だ、と考えている市町村が6割になることが農水省の実態調査で分かった。
日常的に家庭で食べられている伝統食について聞いたところ、北海道ではジンギスカン、東北では漬け物、芋の子汁、みずたたき、関東ではけんちん汁、ぬかみそ漬け、北陸では切り干し、さといものころ煮。
東海では味噌煮込みうどん、黒はんぺん、近畿はどぶ漬け、茶がゆ、中国では白あえ、ばらずし、四国では讃岐うどん、おくずし(かまぼこ)、九州ではたかな漬け、たけのこ料理、、沖縄ではソウメンチャンプルー、などが挙がった。
こうした伝統食を含む食文化の継承について、回答した3194市区町村のうち、政策として「重要な課題と考えている」が2割、「現在は課題となっていないが今後は重要な課題となる」が4割となっている。
これを農業地域類型別にみると山間地のほうが重要課題と考えている割合がやや高く、また、地域別では東北、北陸、四国、九州、沖縄での認識が高い。
地域で継承していくための取り組みとしては、「イベントを通じた普及活動」が7割でもっとも多く、次いで「伝統食の料理教室・料理コンクールの開催」が4割、「伝統食に関する交流会・研究会の開催」が3割となっている。
市区町村の関わり方は、「資金援助やPR活動などでの関与」が6割で、「市区町村が主体」は約2割にとどまっている。