JACOM ---農業協同組合新聞/トップページへジャンプします

農政・農協ニュース

地域農産物の自給率点検運動に乗り出す
不足品目の生産検討も
−−JA全国女性協(6/10)

 JA全国女性協議会(122万5354人)は地産地消運動を進めているが、その一つとして各地域の自給率を調査し、自給できない農産物の生産を検討するという地域農産物自給率点検運動に乗り出した。
 点検の上で、作れる品目は段階的に目標を設けて生産し、ファマーズマーケットやAコープ店、さらに学校給食などへ供給して地域の自給率向上に努める。その際まずは自分の家庭内で自給する形を先行させる。
 また、かつての伝統的な地域農産物の掘り起こしもする。さらに耕作放棄地の活用も図って自給率を高める。取り組みはJA青年組織やJAと連携して進め、併せてファーマーズマーケットの整備なども働きかけて地産地消に努める。
 地域自給率は1117の女性組織が管内市町村の農林部局に照会し、品目ごとの年間生産量を把握したりして計算する。
 そして自給率100%以下の農産物のうち、管内で生産できるものを明らかにし、その品目生産の可能性を検討する。
 女性協は地域自給率計算表の見本を神奈川県秦野市の事例で示した。これによると、同県の県庁所在地である横浜市の1世帯当たり年間購入量(グラム)について行政の統計は生鮮野菜で27品目別に及ぶ。この数字を基礎に秦野市内の自給率をはじき出している。
 自給率向上に積極的な岐阜県のように県内自給率を詳しく公表している県もあるが、そうでない県もあるため女性協の点検は草の根運動の形として、その展開に期待がかかっている。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
webmaster@jacom.or.jp