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農政・農協ニュース

下半期に景気の再下降リスクも
―― 農中総研の経済見通し (6/14)

 緩やかながら景気回復が続くが、今年度後半の「中だるみ、ないしは再下降のリスクに注意」が必要という今年度と来年度の「経済見通し」を(株)農林中金総合研究所が6月14日発表した。
 景気は反転・底入れし、循環的回復局面の入口に立っているが、当面は所得環境の悪化から民間最終消費や民間住宅投資の低迷が続き、また上半期に民間設備投資の上方修正が現れる可能性は小さいと見た。
 このため上半期の国内民間需要はマイナス成長(前半期比0.3%)を予想。 しかし外需増加が続き、公共投資が下支えすることからGDP(国内総生産)は前半期比0.4%と、プラス成長維持を考えた。
 下半期は公的資本形成が減少し、外需拡大も一服するが、これを民間最終消費支出などの増加と在庫調整の完了が補ってGDPは前年比でも0.9%のプラス成長になると見込む。
 ただ構造調整圧力のもとで民需増加へのつなぎが円滑にいかない可能性があり夏から秋口にかけての海外経済と景況感の推移が重要なポイントとなる。
 来年度は循環的回復の基調が少なくとも前半は継続すると予想した。しかし後半には循環的にも景気下降のリスクが出てくるだろうと見通した。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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