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農政・農協ニュース

食品安全行政への消費者参加求める
日生協 第52回通常総会 (6/13〜14)

日本生協連 第52回通常総会

 日本生活協同組合連合会は、6月13、14日に東京で第52回通常総代会を開き、14年度活動計画や総会決議、食品安全行政の抜本改革を求める特別決議などを採択した。
 開会のあいさつで竹本成徳会長は「食の安全を取り巻く状況は大転換のまっただなかにある」と話し、食品衛生法の改正を求める生協が進めてきた署名運動は、同法の改正にとどまらず食品安全基本法の制定が打ち出されるなど「全面的、抜本的なものに実を結びつつある」と、この間の運動の成果を強調した。
 ただし、食品偽装事件は生協の取り扱い商品でも起きたことについて「直接的には生産者団体の責任だが、安心、安全に自信を持ってきた生協が消費者、組合員を裏切ったことは深くお詫びしなければならない」と語り、事業のなかで、商品の確かさを保証する仕組みを厳しく見直していかなければならないとした。
 また、生協の経営について、ウォルマートと西友の事業提携など、流通再編が急速に進んでおり「われわれの想像以上のスピードで変化が起きている」と指摘し、多くの組合員の支持され競争力のある事業を確立していくには、「生協間の連携」を強めることが必要だと強調した。
竹本成徳会長
竹本成徳会長
 竹本会長は、1日めの全体会合後に記者会見。改めて今回の総会が「食の安全総会」であることを訴えた。
 食品安全委員会の設置や食品安全基本法制定に向けて動き出した状況について「行政組織の見直しなど大変革が起きているのは、それだけ大問題だということ。今までは業者への指導という観点だった。それが、第一に命と暮らしを守る役割は国あるんだと政治の大切な課題として捉えられた」と評価した。
 また、全農チキンフーズの食品偽装事件については3月の全中総会で「このようなごまかしがないために協同組合間提携をすすめてきたつもり。許せないと申し上げた」ことを改めて紹介し、全農には全力で償ってほしい、大反省をしないとダメになると伝えていると語った。ただ、農協組織について「日本の農政を考えると農協があったからこそ今日の食料事情になった」とその役割に期待。「悲しい現実にぶつかったけれども全力で克服してほしい」と強い口調で話した。
 そのほか、食品安全委員会が独立した組織となる方向を歓迎しつつも、消費者の意見が食品安全行政の指針づくりや、リスク分析の対象の検討など、基本的な政策決定の場に反映されるよう、今後、国に働きかけていく考えを示した。
 14年度の活動の柱は、経営構造の改革と競争力のある事業、食の安全の確保。
 競争力ある事業の構築には、商品の確かさを保証する仕組みの充実強化を掲げており、生協の供給者責任を明確しにながら、産直事業の問題点の整理、トレーサビリティの整備など、「現状改革の方向性を早急にかためる」としている。


農業協同組合新聞(社団法人農協協会)
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