農水省は6月14日付で大豆ミール(大豆から大豆油を搾油した後、加熱乾燥し、ミール状にしたもの)の福岡商品取引所への上場を大臣認可した。
わが国の大豆ミール年間需要量は約374万トン(平成13年)。用途は9割が飼料用、残りが食品用など。供給量は国内生産が294万トン、輸入が85万トン(平成13年)。従来、飼料の蛋白原料として大部分を占めていた魚粕は、アンチョビなどの漁獲量の世界的な減少で地位が低下し、近年は大豆ミールの地位がますます高まっている。
一方、大豆ミール価格は輸出国での価格変動、シカゴ相場等の原料大豆価格の変動や、わが国の飼料需要、為替相場の影響などで大きく変動し得る。こうした中で大豆ミールの上場は当業者にとって価格変動に対するヘッジの場の提供、価格指標の提供等という大きな役割を果たすもので、ひいては国内の生産者、穀物流通業者、配合飼料生産者、飼料流通業者、畜産農家等における円滑な流通に資するものとして試験上場(5年間)を行うための定款変更につき認可したもの。
上場品目の概要―(1)上場取引所・福岡商品取引所(福岡市博多区博多駅南1−8−36)、(2)商品市場(上場商品)・農産物市場(大豆ミール)、(3)呼値及び呼値単位・1、000キログラム、10円刻み、(4)取引単位(1枚)・10、000キログラム、(5)受渡単位・1枚、(6)取引の期限・12カ月以内の偶数限月、(7)売買仕法・単一約定価格による競争売買、(8)試験上場期間・取引開始(平成14年7月1日予定)から5年