JAの融資担当者だけでなく営農、経済、信用渉外の担当者にも日常的に活用されるようにと農林中金は「農業融資推進ハンドブック」を作って利用を呼びかけている。担い手向け金融・相談サービスの一層の充実を図るねらいだ。
今年度から法改正で、担い手がJAの窓口に融資を申し込めば、信連や公庫などの機関が連携して、その需要に最適な種類の資金を選んで貸し出すという一元的な取り扱いの仕組みができたため、これに積極的に対応したものだ。
農業融資の推進は審査・管理と同じくマニュアル化が難しいため、いくつかのJAの取り組み事例などを参考に、できるだけ具体的な実践方法を示した。
また「各種農業関連資金の内容」という別冊も併せて発行する。
系統信用事業は中期戦略で農業金融のパワーアップを図り、昨年10月には審査・管理に重点を置いた「農業融資の手引」を発行しているため「これとのセットで活用してほしい」(農業部)と期待している。
各JAが地域農業戦略の展開に取り組んでいることから、営農など各部門との連携による情報収集力の強化で農業者の資金需要に的確に対応できるようにすることもねらった。
ハンドブックの内容は基礎知識編、実践編、資料編と別冊に分かれる.。
基礎知識編は、プロパー資金、要綱資金、制度資金の説明に始まり、資料編では▽組合員アンケート▽推進訪問記録表▽融資見込み情報連絡メモなどの諸様式その他、日常的な営業活動に役立つモデルが多い。