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農政・農協ニュース

JA全中会長候補に宮田氏 (7/4)

 JA全中が初めて実施する代議員投票による次期会長選出は4日開票し、立候補者3氏のうち、JA北海道中央会会長の宮田勇氏が最多得票となった。これにより役員推薦会議は同日、宮田氏を次期全中会長候補として推薦した。7月29日の理事会を経て8月9日の全中臨時総会で選任の運びとなる。
 会長の任期は3年。現会長の原田睦民氏は2期を務めて勇退する。任期満了にともなうほかの役員も9日の総会で改選となる。
 次期会長には、宮田氏とともに池端昭夫JA福井県5連会長(72)と花元克巳JA福岡中央会会長(70)の計3氏が立候補したが、最も若い66歳の宮田氏が比較1位となった。
 代議員定数は245人だが、欠員が12人あったため233人が6月25日から郵送で投票。4日締め切って推薦会議が即日開票した。各候補の得票数とか無効票数などは選挙規定で公表しない。また記名投票だが、発信地がわからないような方法にしたという。
 宮田氏は「今こそ農の心を取り戻せ」をキャッチフレーズに▽世界の多様な農業が共存できる貿易ルール確立のため国内合意の形成や海外農業団体との連携を強める▽まじめに生産調整に取り組んだ者が恩恵を受け、担い手の経営安定に資する米政策の確立▽日中間の秩序ある農産物貿易の確立▽国産農産物の信頼回復に組織を挙げて取り組む、ことなどを主張した。
 またJA改革では組織の結集力を強化し、協同の力の発揮を第一に考えて取り組むとの所信だ。一方、武部勤農相の「農協解体」発言をいち早く批判した。
 全中会長はこれまで役員推薦会議が一人に調整していたが、今回からは全国6ブロック推薦候補が複数となった場合は投票制で推薦する制度に改めた。

 宮田勇(みやたいさみ)新篠津村農協出身。北海道農協青年部協議会会長、新篠津村農協組合長、北海道農協中央会会長、全中監事、食料・農業・農村基本対策推進本部副委員長。


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