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農政・農協ニュース

消費者は外食でも食の安全性を重視
――「消費者の外食実態と意識に関する調査」から

図1 半年間の食意識の変化

 消費者は、外食でも「安全性」を重視していることが、(社)日本フードサービス協会の調査で分かった。
 この調査は、消費者の食に対する意識・見方の変化、外食に対する満足度やメニュー選択時のポイント、今後増大するシニア世代の外食実態などを把握するために、調査会社(株)ユーティル、NDPグループが実施したインターネットによる調査を同協会が集計分析したもので、昨年夏と今年の2月に調査が行われている。
 この調査によると、半年間で「素材に徹底的にこだわったものを食べたい」が昨夏の36.9%から54%に約17ポイントも増加していることが注目される。また、「産地、生産方法等の情報が知りたい」という人も、41.3%から48.2%に約7ポイント増えている(図1)。
 この半年の間には、BSEの発生、食品偽装事件が相次いで起こり、消費者の「食の安全性」に対する意識が極めて高くなっていることが、このデータからも読み取ることができる。
 外食店に対する満足度は昼食が「非常に満足」(14.2%)「まあ満足」(42.7%)で合わせて56.9%なのに対して、夕食は「非常に満足」(24.5%)「まあ満足」(44.2%)をあわせると約70%の人が外食の夕食に満足している。昼食の場合には、時間や場所などの制約を受けるが、夕食ではそうした制約が少なく、店を吟味して選択することができるために満足度が高くなっているのだろう。
 利用している外食店を昨夏と今年2月で比較すると「カフェ・喫茶業態」の利用が店舗別で10〜3.9ポイント増えているが、とくに女性の利用が増加していることが目立つ(店舗別で、11.3〜4.7ポイント増加)。ハンバーガー店はBSEの影響か各店舗とも利用が減少。ファミリーレストランでは、総合的な店よりも、中華やイタリアンなど専門的な店の利用増加が顕著で、ここでも男性よりも女性の利用増加が大きい。

◆シニア世代ほど1日3食シッカリ摂取

図2 1日3食摂取率

 毎日、朝・昼・夜の3食を摂っている人は、平日で80.9%、休日で71.7%だが、世代別にみると、若い人よりも50〜69歳のシニア世代の方が、平日92.3%、休日89.2%と、シッカリ3食摂っている。逆に18〜29歳は平日65.5%、休日48.3%と平均をかなり下回っており、シニア世代の「食」への前向きな姿勢がきわだっている(図2)。しかし、外食する機会は昼食が平日で29.7%、休日が23.1%。夕食では平日で11.2%、休日で17.4%だが、世代別にみると若い人ほど外食機会が多く、シニア世代では、昼食(平日24.2%休日19%)夕食(平日8.2%休日11%)と18〜29歳の2分の1程度となっている。
(なおこの調査の詳細については、日本フードサービス協会(03-5403-1065)千葉さん栗原さんへ)


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