JA全農は「食品安全管理室」という8人体制の新機構を8月1日付で設置し、全農グループが取り扱う食品の安全確保と信頼回復に向けて業務を開始した。また岡阿弥靖正専務を委員長とする「食品安全委員会」を設置することになり、9月中旬発足の予定。同委員会は食品の安全と表示に関わる重要事項を協議する。同委員会の下には商品・サービス向上専門部会を設けて、全農グループ全体の食品に関わる商品・サービスの質的向上を図る。
食品安全管理室は、委員会と専門部会の事務局を務め、専務直轄となる。
同室は商品生産現場で日常的に品質点検をし、消費者の声を活かした商品開発などに取り組み、食品の安全と適正表示を確保。子会社の全農チキンフーズ(株)による表示違反で失墜した信頼の回復を図っていく。
管理面では全農グループの食品取り扱い部署すべてと連携して食品事故を未然に防止し、またISO9001の認証取得を支援、その進捗を管理する。さらに研修・講習会を開いて人材を育成する。
顧客対応では消費者からの相談や苦情などを一元的に集約し、それを商品開発や品質向上に直結させる。情報面では法令や制度の動向を生産現場に伝え、また消費者への食品関連情報の開示を積極化する。
一方、食品安全管理委員会は専務を委員長に、食品を取り扱う室部担当の古川泰典、大野健三、宮下弘の3常務と食品関係室部長らで構成。事務局長は参事。
商品・サービス向上専門部会は、各部署の「お客様相談窓口」や食品取り扱い部署で集めた情報を、部門横断的に分析し、検討して食品安全委員会に報告。商品開発などに反映する。
食品安全管理室の古賀三普室長を部会長とし、食品取り扱い室部の品質管理担当課長などで構成する。