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農政・農協ニュース |
JAの不良債権増加だが自己資本比率4%以下はなくなる (8/10) |
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全国のJAが抱える不良債権は合計1兆3453億円で前年同期に比べ8・8%、金額にして1093億円増えたと農水省が9日発表した。信用事業を行う1175のリスク管理債権を平成13事業年度末現在でまとめた。
貸出金総額21兆5507億円の中に占めるリスク管理債権の割合は6・2%で前年同期に比べ0・8ポイント高くなった。 内訳は▽破たん先債権が1303億円で前年より少し減少▽延滞債権は7135億円で1000億円余りの増加▽3ヶ月以上延滞債権は2108億円で少し減少▽貸出条件緩和債権は2906億円で約800億円増加した。 貸倒引当金は5644億円で前年度に比べ436億円の積み増しとなった。不良債権に対する引当率は42%でほぼ前年度並み。 新規発生による不良債権の増加は金融機関全体の大勢だが、JAの場合はペイオフ時代に対応する自己査定の厳格化が大きな要因とされる。そして不良債権の抜本処理にともなう貸倒引当金の積み増しをした。 財務基盤を強化する一方、破たんJAを処理し、経営困難なJAの合併を進めるなど全体として財務の健全化を図った結果、自己資本比率4%未満のJAはなくなった。 農水省の昨年8月公表では▽2%以上4%未満が10JA▽0%以上2%未満が4JA▽0%未満が16JAで、合計30JAが業務改善命令など早期是正措置の対象となっていたが、今回発表では、それが解消され、ゼロとなった。 一方、全国46信連の不良債権は合計4650億円で前年より470億円減った。貸出金に占める不良債権の割合は8・7%で前年より0・9ポイント上昇した。不良債権に対する貸倒引当金の比率は48・8%でJA段階より高い。 ◆高いJAの貸倒引当率 他の金融機関との比較では、信金・信組は全国に549あり、JA数より少ないが、貸出金残高は4倍に近く、このため不良債権も8兆7830億円にのぼり、貸出金に占める割合は10・4%と高率だ。貸倒引当金の引当率は25・7%とJAより低い。 |