豊作だった昨年に比べ今年産米の作柄は少し落ちて「平年並み」の道県が多く「やや良」が減る見込み。
農水省が28日発表した8月15日現在の水稲作柄概況によると、早場地帯18道県のうち「やや良」は12県、「平年並み」は6道県で北日本に多い。
遅場地帯では28都府県のうち「やや良」は13府県、「平年並み」は15都府県。昨年は「やや良」25、「平年並み」3だった。 早場では全モミ数がおおむね平年並み。北日本の一部では8月以降の低温や日照不足による登熟への影響が懸念される。
遅場の生育状況は、おおむね天候に恵まれ、草丈はほぼ平年並み、茎数は平年並み、またはやや多い。
早期栽培は徳島、高知、沖縄の作況指数99、宮崎、鹿児島が100。同情報は指数99から101までを「平年並み」としている。 同省の水稲作況委員会は次ぎの意見を出した。
北海道と東北の北部では8月15日以降も低温と日照不足が続き、地域によって登熟不良などが懸念される▽関東以西は地域によって高温障害やカメムシ被害の懸念がある▽エルニーニョ現象による台風や秋雨前線の停滞などの影響の可能性がある▽近年、高温続きの地域では病害虫発生や土壌の肥沃度の変化を通じて生育と作柄への影響を分析する必要がある▽次回の作況調査は9月15日現在とすることが適当。