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農政・農協ニュース |
債権放棄300億円以内と優先株引受け |
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農林中金は20日、雪印乳業(株)に対して、債権放棄と優先株引き受けからなる金融支援を決めた。主力行として300億円以内で貸付金の債権を放棄し、さらに残余の貸付金と交換する形(デット・エクイティ・スワップ)で優先株式を85億円以内で引き受ける。
雪印としては負債を軽減した上に、優先株との交換により、さらに借入金を圧縮して、自己資本を増強できることになる。 農林中金は雪印が提出した「新再建計画」の内容を検討した結果、現経営陣のもとで同社の抜本的な体質改善が実現されると判断した。同社の計画実現のため引き続き、全力をあげて支援していく方針だ。 株主総会での議決権がない代わりに普通株式より高配当が期待できる優先株の引き受けは他行もUFJが60億円、みずほコーポレートがが50億円となっている。 雪印乳業は子会社である雪印食品の牛肉偽装事件を機に、もともと赤字だった牛乳部門を切り離し、本体はバター、チーズなどの乳製品事業に特化した。この本体に対しJA全農は50億円を限度に第三者割当増資を引き受け、事業提携を強化しており、農林中金としても雪印支援に全力を挙げる。 なお雪印が分割した牛乳部門は全農の子会社である全農直販(株)、全酪連の子会社であるジャパンミルクネット(株)と統合。来年1月1日に新会社「日本ミルクコミュニティ」が発足する。 |