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農政.農協ニュース |
デフレ的政策が圧迫マイナス成長へ |
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来年度の国内総生産(GDP)は0.2%のマイナス成長になるとの平成15年度経済見通しを(株)農林中金総合研究所が19日発表した。
一連の社会保険の負担増や公共事業の縮減継続などデフレ的な政策メニューが方針通り実施されれば、不良債権処理の加速にともなう企業整理の影響も加わって、来年度上半期は家計などの民間最終消費が今年度下半期に比べ0.3%減になるとみた。 また民間設備投資が企業マインドの悪化と財務改善優先のスタンスから減少に転じ、前半期に比べ0.4%減になるとし、その結果、民間需要は0.4%減になると予想した。 しかし外需の好転と、今年度補正予算で公共事業を追加するなどの寄与があって、GDP全体としては、かろうじて0.2%増のプラスとした。 来年度下半期は、情報技術(IT)関連需要の回復や政府の景気テコ入れがないと、不良債権処理の加速が景気を下押しするとともに循環的な景気下降のリスクが顕在化するとみた。 また民間設備投資の減少率が拡大し、民間在庫投資が減少に転じると予想。国の来年度当初予算で公共投資関係費が現状方針通り3%減額となり、来年度中の補正予算を想定しないとすれば、公共投資の減少率は6.4%減になるとした。 これらの結果、GDPは前半期比0.7%減(前年同期比0.6%)となり、通年では0.2%のマイナス成長を予想した。 |