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農政.農協ニュース |
食料輸出国の理不尽な提案断固拒否を決議 |
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政府は18日からのWTO農業交渉で「声明」を出すとともにミニマムアクセス(MA)輸入米の削減などで新提案をした。ウルグアイ・ラウンド(UR)で日本はコメの関税化先送りで最低輸入量を加重され、関税化後もそのままとなっているため加重分の廃止を求めた。また野菜などの輸入急増に対する特別セーフガードの強化も提案した。こうした日本提案の実現を支援するためJA全中は14日「WTO農業交渉対策全国代表者集会」を東京・日比谷公会堂で開き、今後さらに運動を強化していくことを決議した。 「多様な農業の共存。これがWTO農業交渉における日本提案の哲学だ。食料輸出国の農業だけが生き残るというのではいけない」と農水省総合食料局の西藤久三局長はJA全中の代表者集会に出席し情勢報告で考え方を述べた。
交渉は一つの山場を迎えており、来年3月には自由化を約束する基準(モダリティ)を確立するというスケジュールで1月には第一次基準案の検討に入る。
この集会に続いてコメ政策対策の集会があり、そこでは自民党農業基本政策小委員会の松岡利勝委員長がウルグアイ・ラウンド(UR)合意の時に米国は日本に例外なき関税化を強要してコメを部分開放させながら、自分は内航海運を例外として残したことを指摘。 こうした「理不尽、不公平・不公正が今後の交渉で解消されないならば日本もUR合意以前に立ち戻ってMA輸入米を完全撤回すると声明すべきだ。MA数量の削減要求などはなまぬるい。大もとから強気に出るべきだ」とぶち上げた。
声明は現行の農業協定について▽輸出国と輸入国の権利義務に大きな不均衡がある▽輸出国は輸出補助金などに対する規律が不十分で、輸出規制については規律がほとんどない▽協定の実施状況も輸出国が輸出を拡充する一方、日本や途上国などは自給率低下に深刻な不安を抱いているとし、公平・公正な貿易秩序の確立を求めている。 |