農水省は12月13日、13年度の食料自給率レポートと食料需給表を公表した。
13年度のわが国の総合食料自給率(カロリーベース)は40%で10年度から4年連続で横ばいとなった。
主食用穀物自給率は、60%で12年度と同水準。また、飼料用を含む穀物自給率は、米の国内生産が減少する一方、輸入に依存するパン用小麦や飼料用穀物の需要が減少したことなどで、12年度と同水準の28%となった。
ただし、飼料自給率は飼料作物の作付け面積の減少や単収の減少などにより前年度から1ポイント減少して25%となった。
13年度の1人1日あたりの供給熱量は、2619kcalで前年より23kcal減少した。これはBSEの発生による牛肉の消費減少によるところが大きく、同レポートでは食べ残し、廃棄が減少したとは言い難いとしている。
生産面では、13年度の米は前年比5%減の906万トンとなった。一方、麦は同2%増の70万トン、大豆は同15%増の27万トンとなった。ただし、レポートでは需給のミスマッチがみられ実需者ニーズに応じた品質向上や低コスト化を推進していく必要があると指摘している。
野菜の生産量は1356万トンと同1%減と減少傾向。果実は、みかんがおもて年であったことから408万トンと同6%増加した。
畜産物は、生乳831万トン(同1%減)、牛肉47万トン(同10%減)、豚肉123万トン(同2%減)、鶏卵251万トン(同0.8%減)と軒並み減少し、唯一、鶏肉が0.1%増加し120万トンだった。
肉類では、加工や外食など業務用需要で輸入品との競争が激しい。レポートでは生産基盤の強化や低コスト化、高品質化を推進し国内生産の増大を図っていく必要がある、としている。
日本の食料自給率は減少が続いていたがここ4年間は同水準。ただし、食料・農業・農村基本計画では22年度に45%に引き上げる目標を掲げている。自給率向上を実現する施策が改めて問われている。
●食料自給率の推移 (単位:%) |
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平成9年度(基準値) |
10年度 |
11年度 |
12年度 |
13年度 |
22年度(目標) |
供給熱量総合食料自給率 |
41 |
40 |
40 |
40 |
40 |
45 |
主食用穀物自給率 |
62 |
59 |
59 |
60 |
60 |
62 |
穀物自給率(飼料用を含む) |
28 |
27 |
27 |
28 |
28 |
30 |
飼料自給率 |
25 |
25 |
24 |
35 |
35 |
35 |
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