農水省の業務改善命令を受け、JA全農は17日の経営管理委員会で、出利葉史郎副会長の辞任など役員の処分を決めた。出利葉氏は全農福岡県本部の運営委員会会長であることから、監督責任をとって辞任を申し出て、経営管理委員会が認めた。副会長は辞任するが、経営管理委員会委員としては残る。
また経営管理委員会の木下順一会長は立場の重さから30%3か月の減給、さらに田林聰代表理事理事長と岡阿彌靖正代表理事専務も業務執行責任上、同様の処分とした。福岡県本部担当の加藤一郎常務は20%2か月、種市一正副会長は20%1か月の減給。このほか常務6人と監事5人も10%1か月の減給とした。
職員についても福岡県本部を中心に就業規則に基づき近く処分する。
一方、体制見直しでは同県本部の茶流通センター業務のうち仕上茶の製造・加工を地元のJA八女に移管する方向で県内のJAと協議する。また全農全体についても事業改革と全職員の意識改革を急ぐ。
チェック体制では担当部署の自己点検ではなく他の部門が行うようにし、県本部については全国本部でチェックする方針だという。