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農政.農協ニュース

家の光協会が「農村と読書」
(第57回農村読書調査)を作成 (2/6)

 (社)家の光協会はこのほど、昨年夏行った全国農村読書調査の結果をまとめた「農村と読書」(第57回農村読書調査)を作成した。
 同調査は昭和21年、戦後の混乱時の農村文化の実態を把握するため、当時の内閣調査局の指導と協力を得て行った「農村の読書に関する調査」が出発点。同25年の第5回調査から「全国農村読書調査」と称するようになった。
 調査は全国のJA加入の正組合員世帯の16歳から69歳までの家族・男女が対象。有効回答887(男性368、女性519)。調査結果の概要は次のとおり。
 ○総合読書率は2ポイント増の76%――総合読書率(月刊誌、週刊誌、書籍のどれか1つ以上読んでいる割合)は前回より2ポイント増の76%。昭和63年以降15年間、読書率は女性が男性を上回っている。雑誌読書率は1ポイント増の69%。平成元年に総合で87%、雑誌で84%の最高値を出して以降読書率は低下傾向で推移、同10年に60%台に落ちたが、その後は徐々に回復している。しかし、この要因は月刊誌、週刊誌とも「ときどき読む」が大きく増えたことにあり、反面、「毎月読む」「毎週読む」が減少。必ずしも本への関心が高まっているとはいえない、としている。
 ○書籍読書率は女性が急落――書籍を読んでいる人は1ポイント減り33%。男性が3ポイント増の32%に対し、女性は5ポイント減の33%になった。年代別では、平成11年までの約50年間は年代が高いほど読書率は高かったが、この2、3年はそのパターンが崩れ、前回は30代がトップとなった。しかし、今回再び10代がトップとなり、おおむね元のパターンに戻った。
 平成6年には54%と読書率は最高を記録したが、その後は低下傾向で、同10年には40%を切って38%となり、今回の調査でも下げ止まっていない。読書率が今回は男女差が縮まったものの、過去10年、一貫して女性が上回っている。読書冊数は、読まない人も含めた全員平均で0・9冊。
 ○『家の光』が57年連続1位――読んでいる月刊誌(毎号読む+時々読む)では、『家の光』が57年連続の1位。性別では女性(70%)、年代別では40〜60代(86%)、職業別では農林漁業(40%)、給料生活者(21%)、主婦(14%)の順。2位に初めて『オレンジページ』が入った。3位『現代農業』、以下、『NHKきょうの料理』『NHK趣味の園芸』、6位の『文芸春秋』は過去10年連続でベスト10入り。
 週刊誌では『女性自身』が22年連続1位、以下、『週刊女性』『週刊現代』、『週刊文春』『週刊ポスト』。昭和40年までは新聞社系の『週刊朝日』1位、『サンデー毎日』2位が続いたが、31年の『週刊新潮』創刊以降、出版社系週刊誌が相次ぎ、それらが上位を占め、41年から『週刊平凡』が1位を占め、56年からは『女性自身』が連続して1位となっている。「毎号読む」週刊誌のトップは『週刊少年ジャンプ』と『週刊少年マガジン』、3位は『週刊少年サンデー』で、少年コミック誌の上位は変わらない。読者は10〜30代の男性が中心だが、40代以上や女性も読んでいる。
 ○読んだ書籍の1位は「ハリー・ポッターと賢者の石」――過去半年間に読んだ書籍の1位は「ハリー・ポッターと賢者の石」(J・Kローリング著)、続いて「五体不満足」(乙武洋匡著)、「生き方上手」(日野原重明著)、4位は「ONE PIECE」(尾田栄二郎著)、「ハリー・ポッターとアズカバンの囚人」、「三国志」「大河の一滴」(五木寛之著)。上位書の読者は圧倒的に女性で、ベストセラーの女性の影響力の大きさがうかがえる。
 ○家庭での定期購読率は30%割る――定期的に月刊誌を購読している家庭は前回より8ポイントと大幅に減り29%になった。昭和63年には61%まで上昇したが、平成10年に33%まで落ち込み、その後39%まで回復したが、初めて30%を割り込んだ。1位は『家の光』、2位が『ちゃお』、3位『月刊少年ジャンプ』、4位『現代農業』、5位が『月刊コロコロコミック』と『月刊少年マガジン』。
 ○本の入手先は書店・スーパー・コンビニ――月刊誌は書店が56%でトップ。以下、スーパー、コンビニ、農協、予約購読の順。週刊誌もコンビニまではほぼ同じ順。続いて美容院・食堂・病院。書籍は書店が圧倒的に多く、続いて図書館・公民館。

(2002.2.6)


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