今年の全国的な農業機械需要は、前年と比べて「変わらない〜やや減」の見込み――という平成15年の動向調査概要をJA全農が2月3日発表した。調査は昨年11・12月にアンケート方式で実施。109JAと香川県5地区、および5県連・県本部から回答があった。
地区別では関東・近畿・中四国が、全国と比較して「変わらない」とする割合が多い。
機種別では31馬力以上のトラクター、4条刈り以上のコンバイン、刈り払い機、動力噴霧機、動力散布機、大豆と野菜の関連機械は半数以上で「やや増〜変わらない」となっている。
一方、バインダーとハーベスタはオペレーターの高齢化や作業受託の拡大、コンバインへの移行などから前年に引き続き需要の減少傾向が見込まれる。
全農が、より経済的な農機をとメーカーに求めて開発された低コスト農業支援農機(愛称HELP)はトラクター、田植機、コンバインとも更新ニーズに合致した機械への移行などの理由から「変わらない〜やや増加傾向」の見込み。
さらに機種別にみると、トラクターは中小型で「変わらない〜やや減」だが、大型になるほど、作業受託拡大とか、更新ニーズに合った新機種発売などの理由から「変わらない」の割合が増加する傾向。
田植機は歩行型が前年と同じく減の見込み。乗用は関東で「やや増〜変わらない」、他地方は「変わらない〜やや減」の見込み。
コンバインもトラクター同様、多条ほど作業受託拡大などから「変わらない」の割合が増加。
その他▽乾燥機と籾すり機と刈り払い機は「変わらない」▽動噴と動散は「やや増加〜変わらない」▽大豆と野菜の関連機械は転作拡大や補助事業の増加などから需要増の見込み▽中古機需要は全般的に増加見込み。とくに小型トラクター、乗用田植機、2条コンバインで増加が見込まれる。 (2003.2.12)