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2月6、7日東京・日比谷公会堂で開催
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第49回JA全国青年大会は2月6、7日に東京・日比谷公会堂で開かれ、全国から約1000人の盟友が集まった。
開会のあいさつで門傳英慈会長は、米政策改革、無登録農薬問題、WTO農業交渉など課題が山積しているなか「われわれ農家の声を農政に、世界に発信している。今こそ自らの力で闘わなければならない」と盟友によびかけるとともに、「一方でわれわれに本当に求められているのは自立。経済的、精神的自立を自らの手で作り上げて、協同組合の精神である互助を行うことが大切」と訴えた。
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千石興太郎記念賞を受賞した
JA鹿本青年部
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来賓としてあいさつした宮田勇JA全中会長は今年秋のJA大会に向けて「積極的に組織討議に参画し、JA改革に向けた前向きな意見を出してほしい」と要望し、「新しい農業、農村づくりに力を発揮することを期待する」と述べた。
日本生協連の藤岡常務は農協と生協は産直や商品開発で関係が深いが、この1年、偽装表示など食の信頼を失わせる問題が起き「協同組合も社会に通用する倫理を備えることが求められている」と指摘したうえで「協同組合による地域のネットワークを充実し、さらに豊かな実践を広げていこうと」と呼びかけた。
大会では今年も恒例のJA青年の主張や活動実績発表が行われた。
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「JA青年の主張」で全中会長賞を受賞した井上学さん |
「JA青年の主張」でJA全中会長賞を受賞したのはJA宮崎中央青年部の井上学さんの「農村、農業に生きる喜びと自信」。井上さんは、3年前にUターン就農し、現在は人手不足や高齢者になった地域の農家を支援するために青年部のメンバーでビニールの張り替えを手伝う活動をしている。「協力して地域に貢献することで芽生える連帯感」が自分たちに大きな影響を与えていると話した。青年部が農業、農村を守っていくという意気込みが評価された。
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今年の大会には新JA青年の歌「君と」を作曲したミュージシャン
千葉一弘さんのミニコンサートも。全員で「君と」を合唱 |
JA青年組織活動実績の発表で千石興太郎記念賞を受賞したのは、熊本県・JA鹿本青年部の「旨かばーい! 夢の大地から発信」。元気な農家づくりのために、JA役職員との意見交換会を積極的に取り入れるなど、JAと一体になった活動を展開。高品質生産と環境にやさしい農業をテーマにマーケティングやトレーサビリティといった今日的な課題をJAの事業として提言している活動が評価された。
大会は最終日に、「青年部自らが組織の改革者として挑戦する」との理念にもと、「消費者から支持される安心で安全な農産物づくり、輸入農産物に負けない産地・JAづくりをめざして、われわれ青年部が先頭に立ち果敢に取り組もう」との決議を採択した。
なお、15年度全青協会長には、原拓生全青協副会長が、副会長には三上一正全青協理事が立候補した。(2003.2.18)