| |||
農政.農協ニュース |
円滑な移行への予算措置求める |
|||||
減反ではなく、作る数量で需給を調整するなどというコメ作りの大転換を検討してきた食糧庁の「生産調整研究会」は4月4日終了したが、最終会合でも、数量(ポジ)配分でうまくいくのかという現場の不安がにじみ出た。「3年以上耕作していない面積は配分から除くべきだ」「隠れ水田(田湧き)が出てこないように改めて検地をし、きちんとした台帳を作った上で新システムに移行する必要がある」などの意見が担い手の委員から出た。不公平な配分が過剰生産と、さらなる米価下落につながりはしないかという心配だ。
農業者の拠出による基金が融資の原資。過剰米の区分出荷を促す措置としては、未達成の程度に応じて都道府県段階の基金に対する国の助成金を減らす。 また過剰米在庫の増減を翌年産の生産数量に反映させるシステムとする。 この日の議論では、こうした改革を円滑に進めるための財政措置や、担い手経営安定対策と「産地づくり推進交付金」の予算増額を求める意見が多かった。 これに対し食糧庁の石原葵長官は「生産調整関連予算は2400億円であり、これを増やせば他の農林予算が削られるから、どうするか。8月の概算要求までに調整する」と述べた。 最終会合の後、研究会の生源寺眞一座長は「私個人としては一種の投資として思い切った予算投入をしてほしい。残された課題としては経営所得安定対策と農地制度の問題がある」などと語った。 (2003.4.9) |