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米粉製品次々に登場 コンビニがパン販売
食糧庁は試食会 米消費拡大図る (6/20)

米粉パンを食べて「これは日本人向きだ」と宣伝する亀井農相=20日食糧庁の試食会で。
米粉パンを食べて「これは日本人向きだ」と宣伝する亀井農相=20日食糧庁の試食会で。
 小麦粉ではなく、コメから作った「米粉パン」が、しっとり、もちもちの食感で話題を呼んでいる。大手コンビニのファミリーマートが6月20日から販売を始め、学校給食でも茨城と埼玉が県単位で、また他の7県では市村単位で利用を拡大。一方、米粉で作ったラーメンやお好み焼きなども登場している。
 こうした新製品の開発でコメ消費を拡大し、需要減退に歯止めをかけたいと食糧庁は6月20日、消費者らを招いて米粉パンの試食会を農水省内で開いた。亀井善之農水相が真っ先に頬張って「これは日本人になじむ味だ」とご満悦だった。
 試食品は計34種類。製造元は4社。北海道札幌市のサフラン社は「すでに生協など100社ほどの取引先を持っている」という。また山形県米沢市のベーカリー中村屋は「和食に合うように作ったのが特徴」と胸を張った。新潟県長岡市のボン・オーハシ社は「パン職人は小麦粉にこだわり続けていたため意識改革が大変だった」と述懐。大阪府豊中市のパン工房・青い麦社は「小麦粉のパンは4時間かけて作るが、米粉なら1時間でできるし、老化も遅い」などと説明した。
 食糧庁によると、小麦粉に近い微細粒の米粉が開発されて米粉パンが作りやすくなったという。
 また特徴としては▽日本人好み▽毎日食べても飽きがこない▽水分含有量が高いため食べやすい▽外側はパリッ、内部はなめらか、などを挙げている。
 米粉パンは地産地消の流れに乗って地元産米で製造され、農産物直売所や道の駅、観光施設などで販売。学校給食利用も増えた。
 米粉による開発製品は以前からJA全中のお米ギャラリーで紹介されているが、パン以外では▽うどん▽パスタ▽カステラ▽カレールウなどがある。粉体以外の活用では発酵技術を使った▽胃粘膜・皮膚健全剤▽入浴剤などがある。
(2003.6.27)


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