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日本マタイが米穀卸事業を神明に譲渡 小麦粉・砂糖卸なども (7/9)
 米穀卸最大手の(株)神明(神戸)が、日本マタイ(株)(東京)の食糧事業を譲り受けると9日発表した。マタイはコメと小麦粉、砂糖などの食品卸売の売上高が333億円(前期決算)で総売上高の50%を占める。この事業を神明に譲渡し、もっと収益力の強い容器の製造販売事業に特化し、財務基盤を強化する。
 神明はコメ卸を中心に砂糖などを含めた総売上高が1070億円(同)。コメだけの取扱数量は39万トンで今期は45万トンを見込む。
 これにマタイの実績を合わせると55万トンから60万トンとなる。藤尾益也社長は会見で、同社のコメ取扱数量は「日本の生産量の15%以上になる」と語った。コメ卸業界の再編がまた一つ進んだ形だ。
 手続きはマタイは今年12月に食糧部門を切り離して100%子会社を設立。その後、新社の株式の85%を神明が買収して連結子会社とする方式で進める。
提携を発表して握手する神明の藤尾社長(右)と日本マタイの内田社長=9日、東京・茅場町の東証会館
提携を発表して握手する神明の藤尾社長(右)と日本マタイの内田社長=9日、東京・茅場町の東証会館
 マタイは、スケールメリットの大きい食糧事業では大手との提携を検討してきた。また神明は関東での営業基盤強化を図ってきた。両社の戦略ニーズが一致して今回の提携となった。
 マタイの内田増幸社長はポリエチレン重袋やコンテナバッグなど「業界トップシェアの品目をいくつか持っており、また無菌包装など付加価値の高い事業を目指すために経営資源を本業に集中したい」と語った。
 米麦・精米袋などの販売では両社が協力する。
 神明の藤尾社長は「群馬工場の商品販路は青森まで広がっているので営業の本体を東京に移したい」という。同社の精米工場は全国に6つ。マタイの東京工場を合わせると7つとなる。 今期の売上高は1250億円を目指すが、来期は連結子会社と合わせて1900億円以上を予想する。連結によって同社は小麦粉卸でもビッグ3となる。 (2003.7.14)


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