農業協同組合新聞 JACOM
 
過去の記事検索

Powered by google

農政.農協ニュース

米は食品という意識改革を
平成15年度「カントリーエレベーターJA経営者研修会開催」
−全国農協CE協議会 (11/5〜11/6)

 全国農協CE協議会では、11月5日6日の両日、晴海のホテル マリナーズコート東京において、平成15年度「カントリーエレベーターJA経営者研修会」を開催した。
 11月5日は、全国農協CE協議会の勝田 誠副会長の開会挨拶に続き、農林水産省 生産局農産振興課の鈴木富男氏が「CEの現状と課題」をテーマに、グラフ・図表を多用して、補助金依存型の施設整備からの脱却とコスト削減の考え方などを説明した。
 次いで、全農米穀販売部の久寝正則部長が冷害・天候不順で作況指数90という大冷害を踏まえ、集荷状況や販売動向、JAグループの取り組みなど、最近の「米穀情勢について」を講演した。
 また、全農パールライス東日本(株)の根岸光男営業企画部長は、「実需者サイドから産地に求めるもの」のテーマで示唆に富んだ次のような報告・提言をした。
久寝正則 全農米穀販売部長
久寝正則
全農米穀販売部長
 米穀業界ではトレーサビリティの確立、DNA・カドミ・残留農薬の検査など品質管理が厳しくなっており、同社では、コンタミ問題の対応には、膨大な費用をかけている。
 話題の無洗米は、普及拡大が急進しているが、同社では全取り扱いの25%にまで膨らんできている。無洗米は洗わなくても良いため、異物は一粒でも混入しては駄目で、より厳しい品質が求められている。
 市場では、安全で美味しく、ごまかしの無い米が求められている。精米年月日は袋詰めした日ではなく、搗精した日を記入しなければならないが、大手卸では、出荷搬出の関係で、ディゼロ、ディワンは無理である。しかしやらざるを得ない。
根岸光男 全農パールライス東日本(株)営業企画部長
根岸光男
 全農パールライス東日本
(株)営業企画部長
 JAS法の強化に伴い、ごまかすことは企業の存続に関わる。ISO取得も必須条件となってくる。米穀業界は、米は食品であるという意識改革が必要など、米を巡る大きな問題が山積している現状を語った。
 続いて全農京都府本部の細見泰敏農産部次長が「京都米トレーサビリティシステムの構築について」を報告講演し、1日目を締めくくった。
 翌日は(財)農倉基金の吉松巨慶氏が「カントリーエレベーター品質事故防止におけるJA経営者の役割について」、全農生産資材部施設農住課の園部和彦氏が「共乾施設の導入と運営について」を講演し、全日程を終了した。 (2003.11.10)

社団法人 農協協会
 
〒102-0071 東京都千代田区富士見1-7-5 共済ビル Tel. 03-3261-0051 Fax. 03-3261-9778 info@jacom.or.jp
Copyright ( C ) 2000-2004 Nokyokyokai All Rights Reserved. 当サイト上のすべてのコンテンツの無断転載を禁じます。