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事業PRを強化 畜産経営安定基金協会が総会 (5/27)

 畜産農家が食肉や飼料などの価格変動に直接影響されないでJAから安定的に所得を受け取る「長期平均払事業」を実施している社団法人全国畜産経営安定基金協会は5月27日の通常総会で、PRに努め事業拡大を推進するなどの15年度事業方針を決めた。また宮田勇会長(JA全中会長)ら役員全員を再選した。
 畜産生産の期間は長く、所得変動が避けられないため、JAが契約した農家ごとに損益管理をし、販売代金を月給などで支払う制度が長期平均払い。農家の経営改善に役立ち、JAは供給した生産資材費の未収固定化を防ぐことができる。対象は肥育豚、繁殖豚、肥育牛、繁殖牛の経営農家。
 BSE禍などもあり、多額の借金を抱えた畜産農家が多いが、しかし同制度の利用状況は29JA、1134農家(3月末現在)と少ない。このため協会は全中と各県中央会などの協力でPRを強化する。14年度末の事業主体会員は249、出資金額は約20億円。
 また協会は、契約農家が経営をやめ、借金が返せない場合、JAの損失を補てんするが、14年度は清算処理が長引き、JAの回収不能額が確定しない案件があり、JAからの補償請求は皆無だった。
 さらに国の補助金を基金として低利資金を農家に貸し付ける肥育素牛導入事業もしているが、低金利時代とあって前年度の新規加入JAはなかった。仕組みはJAに1%資金を供給。JAのプロパー資金と合わせて(5倍協調)貸し出す。この事業についても新年度は拡大をはかる。
 新役員は▽会長=宮田勇▽副会長=種市一正(全農経営役員会副会長)▽専務=福田実(学経、農水省出身)▽常務=橋本雄次(学経、全農出身)。 (2003.6.3) 



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