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危機管理体制の構築を BSEパニックの再発防止で食肉流通検討委 (6/18)  

 牛肉在庫を買い上げる国のBSE(牛海綿状脳症)対策事業で補助金をだまし取る偽装事件が多発したことに対応する農水省の食肉流通問題調査検討委員会は6月18日、最終報告書を亀井善之農相に手渡した。
 報告は食肉関係団体が会員企業の法令順守(コンプライアンス)経営をするための指導と監視をすることが必要だとした。
 また発生時はパニック状態で、消費者団体の意見を聞かずに買い上げ政策を決めるなど混乱したが、こうしたことをくり返さないために食品安全行政は平常時から、緊急時を想定した危機管理体制を構築しなければならないとした。
 買い上げ事業実施までには業界団体とパイプを持つ鈴木宗男衆院議員らの発言もあった。検討委員会の議論は当時の農林関係議員の動きにも触れたが、報告書では「生産者保護や流通業者への配慮の意識が強い」(事業であった)という表現に整理された。
 委員長の田中一昭拓殖大学政経学部教授は委員会後の会見で「英国でBSEが発生したのだから日本でも起きないことはないとしてあらかじめ対策マニュアルを作っておくべきだった」などとリスクコミュニケーションを強調した。 (2003.6.24)



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