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カナダのBSE対策を同国専門官チームが説明 (7/3)
マーク・コーリー次官補(左)とブライアン・エバンス獣医官

マーク・コーリー次官補(左)とブライアン・エバンス獣医官

 7月3日、東京:港区赤坂のカナダ大使館会議室において、同国BSE専門官チームが出席し、報道関係者にカナダのBSE対策について説明、質疑応答を行った。
 カナダ側からは、マーク・コーリー(カナダ農務・農産食品省次官補)、ブライアン・エバンス(カナダ食品検査庁主席獣医官)、ボブ・ヒルズ(カナダ保健省伝達性海綿状脳症事務局課長)、クローダイン・パジェ(カナダ農務・農産食品省上席通商政策分析官)の4氏が出席した。
 マーク・コーリー次官補は「BSEはカナダでも憂慮していた懸案だが、カナダでも感染牛が1頭発見された。カナダでは、アメリカと一体になってBSE問題に取り組んでいる」と同国BSEをめぐる状況を説明した。
 またブライアン・エバンス獣医官は「カナダはBSE発生後、効果的に対応できる体制が執れている。早くからカナダは、BSEに厳しい態度で臨んできた。感染牛が1頭発見されたのは、充分な検査体制が執れているからであり、BSEが蔓延する確率は低い。特定危険部位を取り除き、さらにサーベランスを強化していく。生産者のBSEに対する意識を、更に向上させる必要がある」と専門獣医官の立場から見解を述べた。
 さらに次官補は「カナダではBSE発生後も、牛肉の消費量・価格とも落ちていない。カナダ国民は、自国のBSE対応を信頼し安心している。カナダはBSE問題では、事後対応ではなく従前から対応してきたことを強調したい」と自国の対応を評価した。
 ブライアン・エバンス獣医官は「カナダでのBSE感染経路は3つ推測される。汚染された飼料・母子感染・突然変異だが、BSE発生牛はヨーロッパのプリオンに近く、突然変異ではないだろう。母子感染の確率は低く汚染飼料によるものと思う。7〜8歳以上の高齢牛にたいしてサーベランスしていく。現在1400万頭の牛にタッグが付けられており、農場から出される牛は、全頭安全である」と語った。 (2003.7.4)

 



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