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「共に泣き共に笑おう」 協同組合デー集会で五木寛之さんが講演 (7/4)
国際協同組合デー
 農協などでつくる日本協同組合連絡協議会は7月4日、第81回国際協同組合デー記念中央集会を東京のJAビルで開き、約100人が運動の前進を誓った。
 市場原理を追求する多国籍企業のグローバリズムにひるむことなく『協同』の価値を発信していこうという国際協同組合同盟(ICA)のバルベリーニ会長の言葉を、日本生活協同組合連合会の藤岡武義常務が紹介。また食品安全基本法の運用について「新システムを生かすも殺すも私たちの決意次第」と指摘した。
 次いで作家の五木寛之氏が「日本人の忘れもの」と題して記念講演。「私が生まれた昭和7年と現在はよく似ている」と経済危機やかすかな戦争の足音、国際テロなどを挙げた。
五木寛之氏
 ストや小作争議がひん発し、反戦運動で監獄入りも多かった当時と今の違いも指摘。また今は自殺者が年間3万人を超え、阪神大震災(死者約7000人)に年間4回襲われるよりもひどい状況にあり「今こそ有事」とした。
 自殺者の子供は「お前のお父さんは首つりだ」などといわれたり、周りの人々の心にも深い傷を負わせ、さらに自殺予備軍は既遂者の10倍もいるのではないかとの予測も語った。
 そして他人の悲しみを共に悲しむ慈悲の心を強調。効率やプラス志向を追うだけでなく、共に泣き、共に笑う協同組合運動への期待を表明した。
(2003.7.8)


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