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大臣賞に梅村さん(北海道) 全農酪農経営体験発表会 (7/11)
全農酪農経営体験発表会で農水大臣賞を受ける梅村さん=東京・大手町のJAホール。
全農酪農経営体験発表会で農水大臣賞を受ける梅村さん=東京・大手町のJAホール。
 酪農経営の創意工夫を交流する今年の「第21回全農酪農経営体験発表会」は7月11日、東京のJAビルで開かれ、「乳牛改良を楽しみながらの酪農経営」と題して発表した北海道門別町の梅村義郎さん(31)が最優秀賞に選ばれ、農水大臣賞や全農会長賞に輝いた。
 発表者は全国のJA、県連から推薦された5人で、それぞれ示唆に富んだ報告で会場の参加者に感銘を与えた。梅村さん以外は優秀賞として全農会長賞などを受けた。また、この日は料理研究家でエッセイストの小林カツ代さんが「牛乳のある豊かな生活」をテーマに講演した。
 審査委員長である堀尾房造・九州共立大学副学長は講評で「発表者5人の所得は400万円から最高は1828万円で平均1115万円強となり、例年の発表よりやや低い水準だが、宮崎県串間市の城薫さん(26)は所得率が40%と驚異的な好成績だった。これは100円の売上げのうち40円が所得として手元に残る計算になる」などと述べた。
 5人中4人は家族経営体で1人が農事組合法人だが所得平均は経産牛1頭当たり24万円強だった。財務では過剰投資は1戸もない。技術的には1頭当たりの平均乳量がホルスタイン(4人)で9082キロ、ジャージー(1人)で6708キロ。
 ふん尿処理では3人が問題を残しているとされた。 梅村さんについては、日高支庁管内で平成9年に初めて年間乳量2万キロを超すスーパーカウを出し、以後3頭をつくり出した。
 牛群改良に力を入れて経産牛1頭当たり平均乳量1万836キロという成果を収めた。頭数は経産牛54頭で北海道としては少ない。
 規模拡大が着実で古い施設を創意工夫で活用。省力化も工夫している。
 飼料自給率が約24%と高く、トウモロコシ畑12ヘクタール、牧草地30ヘクタール強、放牧地3ヘクタールで、うち9ヘクタールが借地だが、馬の産地でもあり、地価が高いという条件が厳しい。しかし労働力は家族4人に実習生で余裕がある。 (2003.7.15)


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