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卸売市場改革に本腰 農水省が法改正へ (9/3)

 市場流通の効率化に向けて農水省は卸売市場法改正案を来年の次期通常国会に提出する。電子商取引の導入による取引の多様化や、委託手数料の自由化と規制緩和を進め、安全・安心の確保を明文化する方向だ。同省の食品流通効率化研究会はすでに抜本的な法改正で規制を撤廃する方向を議論し、報告をまとめた。
 また同省は16年度から実施する食品流通の構造改革について、その具体策を概算要求で打ち出した。
 これによると地方公共団体などが大規模な施設整備をする時は、水産物・食肉市場の場合、低温化や外気の遮断などHACCP(工程ごとの安全管理)的手法が可能な高い機能にすることを義務づける。また法改正後の17年度からは民間の経営ノウハウや創意工夫を活かした整備事業の実施を原則として義務づける。
 こうした卸売市場施設整備事業予算としてに67億円を概算要求に盛り込んだ。 さらに低コスト流通を目指して、無線で情報をやりとりできる極小の電子荷札(無線ICタグ)など新技術を活用した物流管理システムの開発や、通い容器の規格標準化などに約2億円を要求した。
 流通の構造改革では、そのほか▽複数の地方卸売市場が連携する物流の最適化システム開発▽仲卸業者の再編を促す計画策定の支援▽食品小売業のビジネスモデル開発などがある。
(2003.9.3)


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