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生協との関係をさらに強固なものに ――2003年度生活協同組合研究会
JA全農大消費地販売推進部  (9/9)

 

◆生協の現状と今後の展開方向を分析

 JA全農大消費地販売推進部(販推部)は、9月9日に東京・大手町のJAビルで「2003年度 生活協同組合研究会」を開催した。この研究会は、JA全農直販事業グループの有力な取引先である生協グループとの関係をより密なものとするために開催されており、この5年間は毎年定期的に開催されている。
 例年は全国1会場での開催だったが、今年は東京と大阪の2会場で開催される。9日の東京会場には、東北・関東・甲信越の県本部、全農直販事業の各センター、関連会社、全国本部関連部署などから90名が参加した。
 研究会では、食品の表示に関する検討状況、最近の流通業界の動向、全農安心システムなど販推部の取組み状況などについて報告され、次いで、一定の事業規模と強い経営体質を実現するために進められている生協グループの事業連合などを中心に生協をめぐる情勢について報告された。
 さらに、生協連合会・コープネット事業連合の矢野和博専務理事が「コープネット事業連合の連合・連帯のねらいと全農グループに望むこと」と題して講演を行った。その後、参加者は2つの分科会に分かれ、報告、講演をベースに意見交換を行った。

◆「正直・安全・安心」を商品政策の信条に

 コープネット事業連合の矢野専務理事は講演のなかで、マイカルの倒産、ダイエーの経営危機、イオンによる合併・提携、ウオールマートと西友の提携、欧米のグローバル企業の日本進出など小売流通業界の競争が激化するなかで、「生協全体として統一しないと小売再編に負ける」と事業連帯について語った。コープネット事業連合は、商品を中心に連帯の枠組みをつくってきたが、今後はそれを発展させ各分野での機能の統一を進めていく。
 また、全農チキンフーズによる「鶏肉偽装事件」は、欠品時の対応、産直事業のあり方、「安心・安全」という言葉の使い方などを再検討するキッカケとなり、「正直」を信条に、「科学的な裏づけによる安全の確保」を明確にし、「安心」は総合的な品質管理や正直を信条とする事業姿勢によって得られる組合員あるいは社会的な評価と考えて安全とは区別するという「商品政策」を策定し、商品事業の基本的立場や指針、確実な商品事業展開に必要な制度や基準づくりをめざしている。
 最後に、全農グループに対して「ビジネスパートナーとして一緒にやっていくとともに、協同組合としての連携を強めていきたい」と語った。 (2003.9.12)


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