農水省の関係試験研究機関(独立行政法人)の研究成果や開発された農林水産技術などを展示紹介している「つくばサーチギャラリー(TRG)」(茨城県つくば市)のホームページは、農業の発達の歴史や最先端技術などを紹介する仮想博物館「農業技術ヴァーチャルミュージアム」(http://trg.affrc.go.jp/v-museum/)をオープンした。
この仮想博物館では、農業と人間の関係を、歴史、先端技術、交流という3つの視点から紹介することにしているが、現在、オープンしているのは歴史と先端技術で、海外との技術などの交流は今年度中にオープンする予定だという。
「目で見る農業技術の歴史」では、稲作技術発達史、食品加工技術発達史、畜産技術発達史が絵巻物風に描かれ、それぞれの歴史を概観し、主要な項目の解説を見ることができる。
「農業・生物研究の最先端」では、農水省の関係研究所の「最新ニュース」、牛の体外受精技術などを動画で解説する「映像で見るバイオテクノロジー」、イネゲノムや冷害警戒情報システム、サツマイモ食品の開発など、最新の農業技術を紹介する「クローズアップ農業技術」などのコーナーが設けられている。
「特に、次世代を担う青少年に農業と科学に関心を持ってもらうため、また、学習の教材としても活用できるように考慮して、農水省の関係研究所の監修を受けて制作」したというように、中・高校生にも理解できる内容となっているが、農業技術の最新情報に関心がある生産者やJA担当者にとっても大いに利用価値が高い情報源だ。
また、同センターでは、7月19日(土)から8月31日(日)まで「夏休みイベント」として、平日に加えて土曜・日曜も午前10時から午後4時まで開館する。この間、7月19日(土)、20日(日)、26日(土)には、カイコの飼育・観察キットを小学生に無償配布し、観察記録を提出させ、優秀な観察記録を表彰する予定にしている。
7月26日(土)には、3次元映像展示システムによる研究成果の放映、「DASH村」プロデューサー・今村司氏のトークショーをはじめとする多彩なイベントが開催される。 (2003.5.21)