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食品安全でリスク管理体制を整える 農水省が5チーム設置 (9/1)

 農業生産資材だけでなく土、水、空気などの環境汚染が食品を通じて人体に与える悪影響についてもリスク管理を徹底するため農水省は9月1日に有害汚染物質ごとの対策検討チームを5つ発足させた。対象はカドミウム、水銀、ダイオキシン、麦類のカビ毒、アクリルアミドの5物質。
 これらは環境汚染によって多くの種類の食品に混入し、一定量以上を長期間食べ続けると健康を害する可能性がある。このため各チームは農畜産物と食品の中の含有量を実態調査し、リスク管理手法を検討。また海外情報なども集め、消費者に情報を提供。さらに新たな危害要因が見つかればチーム数を増やす。
 カドミウムは特に鉱山の廃水などが水田の土壌を汚染し、コメのカドミウム濃度が高くなる地域がある。すでに1ppm以上の玄米の流通規制や、客土などによる水田の復元、0.4〜1ppmのコメ買い入れなどを実施している。一方、国際機関でも基準値案を検討する予定となっている。
 水銀(メチル水銀)は、ほとんどの魚介類について暫定的規制値を定めているが、さらに安全を期す。
 ダイオキシン類は例えばゴミ焼却などで発生したものが農産物を汚染、また土泥に蓄積したものが食物連鎖を通して魚介類や畜産物に取り込まれていくと考えられている。
 麦類のカビ毒は、小麦に関係するカビ毒の暫定的基準値を設定したが、さらに安全をはかっていく。
 アクリルアミドは発ガン性物質の可能性が高いとされ、穀物などを焼いたり、揚げたりした場合に高い濃度で生成されるとスウェーデンの研究発表があった。 チームは消費・安全局を中心に総合食料局などの各課で横断的に構成する。

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 牛海綿状脳症(BSE)発生時のような不手際を繰り返さないため農水省は食品安全に関する危機管理センターとして消費・安全局内に「食品安全危機管理対応チーム」を設置。9月1日発足させた。危機管理マニュアルの策定などに当たる。個別の5対策チームと違って緊急事態発生後の対応を重点機能とする。 (2003.9.2)


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