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農政.農協ニュース |
構造改革などが重点 農水予算概算要求 (9/3) |
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平成16年度農林水産予算概算要求3兆5213億円の重点は、コメ政策改革の実施など農業構造改革の促進、次いで食の安全・安心確保などとなった。地球温暖化防止に向けた森林の整備予算も大きい。森林は2酸化炭素の吸収源だ。 構造改革では担い手への施策集中が目立つ。新規の補助事業のうち麦と大豆の品質向上対策では支援対象を認定農業者などに限定。また水田の60%以上を担い手に利用集積することを必須条件にした経営確立の補助事業なども要求した。 日本の農林水産物は品質が高いが、これを輸出する産地と生産者を支援する事業は予算額は小さいものの「守り」から「攻め」への転換として目新しい。 家畜排せつ物法の猶予期限を来秋にひかえた処理施設の整備推進▽肉用牛繁殖地域を活性化する和牛の子牛対策強化なども重点だ。 「食の安全」ではリスク管理の対象を生産資材だけでなく環境汚染による有害物質のカドミウムなどにも広げた。また農薬だけに頼らない総合的防除手法と農薬の飛散防止技術の確立を目ざす予算も要求した。 トレーサビリティ(履歴管理)は牛肉についてはシステム確立、その他の食品についてはシステム導入の予算を盛り込んだ。食品表示の監視指導も推進する。 政府が来年度予算編成の重点4分野の一つに「人間力向上」という項目を掲げたことを受け、農水省は食の健全化を図る「食育」の推進を目玉の1つに盛り込んだ。農業体験学習などのモデル的なシステムづくりを進める。 概算の重点は(1)構造改革(2)食の安全(3)都市と農山漁村の共生(4)森林・林業政策(5)水産政策の5本柱。 予算の組み方では公共事業の場合、例えば受益面積が小さいと採択されないため、小回りの利く非公共事業にシフトするという政策手段の転換が目立つ。 なお概算要求は8月29日に固め、今年度予算額3兆1114億円に比べ13.2%増えたが、政府は一般会計総額を実質的に今年度以下の水準に抑制する方針。 (2003.9.3) |
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