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記念シンポジウムであいさつする亀井農相 |
国際コメ年記念シンポジウム「おコメ、私たちの命」(主催:農水省、FAO日本事務所、国際コメ年日本委員会)が1月20日に開かれた。
主催者として亀井善之農水大臣があいさつ。国際コメ年で国民に広くアピールすることとして(1)コメ、稲作が日本と日本人に果たしてきた役割の評価、(2)ごはん食を中心とした豊かで健康な食生活の追求、(3)稲作技術普及など国際貢献の推進の3点を挙げたうえで「2000年以上にわたるコメづくりで日本人は器用さや勤勉さをあわせ持つようになった。コメ、稲作は日本人のふるさとで伝統や社会をかたちづくってきた。また、知育、徳育、体育に加えて食育も重要。世界一健康的な国民となったもとのごはん食への理解を進める」などと述べた。
また、国際貢献については、世界人口の半数がコメを主食としていることをあげ、「開発途上国の栄養不足人口をコメでかなり解消できる。日本の技術が貢献できる。国際コメ年は、日本人の生活、文化はもとより世界の食料事情を理解する絶好の機会。交流と相互理解が進むことを期待したい」と話した。
シンポジウムは、国際コメ年日本委員会会長で東大名誉教授の木村尚三郎氏や俳優の菅原文太氏らが講演。木村会長は「何が目標なのか分からない先行きが不透明の時代。個人がばらばらな時代だが一方でつながりも求めている。寿司やおにぎりはそれぞれが好きな具を選んで食べられ、一見ばらばらだが、食べ終わるとひとつのまとまり、アンサンブルになっている」などと指摘し、ごはん食には人と人をつなぐ力があるとして「コメによる世界の新たな連携」を訴えた。
(2004.1.29)