農業協同組合新聞 JACOM
   

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7月21日に部会長素案提示
−企画部会 中間論点整理へ (5/24)

 食料・農業・農村基本計画の見直しを検討している同政策審議会企画部会は5月24日の会合で中間論点整理に向けた今後の日程を了承した。
 今後は、6月14日と28日に消費者代表や食品産業業界など有識者からのヒアリングを行ったのち、生源寺部会長が中間論点整理の素案作成を行い、7月21日の第15回企画部会に素案を示す。
 その後、30日まで3回企画部会を開催し集中審議、8月上旬に本審議会を開いて報告する。
 24日の企画部会で生源寺部会長は、素案づくりにあたっては、各委員から個別に意見を聴取したり、少人数会議などを開くなど「臨機応変に対応する」との方針を示した。
 また、企画部会部会長代理として豊田隆東京農工大大学院教授を指名した。
 
■集落営農の位置づけで議論

 この日はこれまでの議論をふまえて生源寺部会長が「品目横断的政策」、「農業環境・資源保全政策」、「担い手・農地制度」の主要3課題についての主要論点を示しそれに基づいて議論した。
 ただし、主要3課題をそれぞれ切り離して議論すべきではないとの意見も出された。
 JA全中の山田専務は、「パッケージとして議論することが必要」と主張。
 集落営農を品目横断的な対策の対象にするかどうかが論点になっているとの整理について「集落営農の位置づけは農地制度と切り離せない」と指摘、水田農業では担い手に農地の利用集積することが求められており、利用集積を進める制度をつくり、そのもとで一元的、団地的に農地を利用する集落営農を基本として担い手を育成していくべきと述べた。
 また、担い手を農地を提供する農家の水管理などの資源維持についても支援策を具体化する必要があるとした。
 農水省は、全国の水田集落で主業農家が一人はいるという集落は半数(図)しかないとのデータを提示しているが、「半分の集落は担い手がいないということ。支援の対象を認定農業者や主業農家に限定するこうした集落には何も政策がないことになる。これでは農村をつぶす」とも山田専務は強調した。
水田集落の割合

 集落営農の位置づけをめぐる議論では、支援策の対象とするには法人化を条件とすべきとの意見や、集落営農づくりを推進することそのものに慎重であるべきとの声も出ている。この日の議論で生源寺部会長は「企画部会としても集落営農の位置づけについて結論を出す」と述べた。

(2004.5.26)


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