(社)日本フードサービス協会の「外食産業市場動向調査 16年9月度」によると、外食産業の新規店を含む全店ベース・全業態トータルの9月度売上げは、前年同月比101.1%と、8月のマイナスから再びプラスに転じた。客数は97.7%と減少したが客単価が103.4%と大きく上昇したことが売上げアップにつながった。客単価は、このところ上昇傾向にあるが、とくにハンバーガーなどファストフード洋風での高額商品などが浸透し単価引き上げに結びついていると分析している。客数の減少は、台風や大雨など雨天日数が多かったため。
業態別にみると
【ファストフード】客数は96.1%と減少したが客単価が105.5%と大きく上昇し、売上高は101.4%と前年を上回った。分野別では、洋風・めん類・持ち帰り米飯/回転寿司・その他は前年を上回ったが、牛丼などの和風は、BSEによる米国産牛肉輸入停止の影響で売上高が77.8%と大きなマイナスとなっている。
【ファミリーレストラン】客数が97.8%と前年を下回ったが客単価が101.9%とアップした結果、売上高は99.7%とわずかに前年を下回るにとどまった。分野別には、洋風と焼肉がマイナスの反面、和風と中華はプラスだった。
【パブ・居酒屋】客単価が98.8%と下がったが客数が104.7%と伸びたため、売上高は103.5%と増加した。分野別には、パブ・ビヤホールは店舗数が減少したこともあり、売上げが97.1%と減少したが、居酒屋は店舗数が増加(108%)にともなって客数が増え(106.6%)、売上げが106%と大きく伸びた。
【ディナーレストラン】客数は99.1%と前年をわずかに下回ったが、客単価が102.7%とアップし、売上げは101.8%と前年を上回った。
【喫茶】客数104.2%と伸び、客単価も100.1%と前年並みを確保し、売上高は104.3%といぜん好調をキープし市場を拡大している。 |