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基本農政対策でプロジェクト設置−JA全中(1/15)

 JA全中は1月15日の理事会で、検討が本格化する食料・農業・農村基本計画の見直しに合わせ、「基本農政確立対策プロジェクト」の設置を決めた。食料・農業・農村基本対策本部委員会のもとに置く。
 JAグループとして、農家の経営と所得の安定を確保できる新たな経営所得安定対策の創設や、農地制度の検討、食料自給率向上策など基本農政の確立をめざす。
 プロジェクトは、農政部(基本農政対策室、WTO・FTA対策室)、食料農業対策部(水田・営農ビジョン対策室、農業生産対策課、米消費拡大・食生活対策室)、地域振興部(地域振興課)と経済事業改革推進室のメンバーで構成する。そのほか、地域の意向を反映させるため都道府県中央会からも派遣される。学識者などの「アドバイザリーグループ」も設ける。
 また、検討課題別に「経営所得対策チーム」と「担い手・農地、資源・環境チーム」を設置し検討する。
 「経営所得対策チーム」の検討事項は▽品目対策の検証(仕組み、需給・価格対策、財源、国境措置など)▽想定される経営所得安定対策の検討、畑作・水田経営所得安定対策の具体化)▽海外の経営所得・直接支払い等の施策、WTOとの関係の検証。
 「担い手・農地、資源・環境チーム」の検討事項は▽担い手・農地関係制度の検証▽農地関係・法人関係・経営所得関係の税制の検討▽海外の環境支払い等を参考に資源・環境・地域対策の検討▽自給率向上をめざす基本計画の見直し対策。
 理事会の議論では担い手問題について「農水省は大規模経営を想定しているかもしれないが、大規模経営だけで地域農業が支えられているわけではない。地域の実情が反映された政策になるようJAグループとして主張していくべき」といった意見があった。
 また、自給率問題について「向上させることはあきらめるような言い方が広まっているが、それはおかしい。どうやって自給率を高めていくかを考えるべき」といった意見があった。
 今後、プロジェクトを中心に検討を進め、政府・与党の検討状況に対応してJAグループの考え方を反映させていくことにしている。 (2004.1.19)


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