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特別措置法も視野に支援策検討−自民党が鳥インフルエンザで対策本部 (3/2)

 自民党は3月2日、鳥インフルエンザ対策本部の設置を決め、同日午後、第1回会合を開いた。
 会合には額賀福志郎政調会長も出席、「原因と感染経路の究明がもっとも重要。あわせて被害への補償、食の安全確保が求められている」と早急に与党として対策を打ち出す方針を表明した。
 会合では、京都府の事例で通報が遅れたことについて、異常が発生した場合に届け出を義務づける制度の必要性や行政の立ち入り権限の強化が必要との指摘があった。
 また、農家への損失補償は、BSE発生時の対策と同様、特別措置法の立法も含めた対応を検討していくことが確認された。補償の対象には、移動を「自粛」した場合も含めるべきとの意見もあったほか、経営再建のための特別融資制度を求める声もあった。
 
■食品安全委員会で「安全」宣言を

 鳥インフルエンザに感染しても、鶏卵や鶏肉から人が感染したという例は世界的にも報告がないことから、農水省は新聞広告やパンフレットで消費者に安全性を訴えているが、この日の会合では「もっとも権威ある食品安全委員会が科学的根拠に基づいて安全性を確認し、公表すべき」との意見が相次ぎ、同委員会に対応を求めた。
 また、まん延防止の観点からワクチン接種を求める声が養鶏関係者から上がっているが、ワクチン接種で新たな感染源を生み出す懸念もあることから、これも食品安全委員会で検討することになっており、野呂田芳成本部長は「3月中には中間報告を出してもらいたい」と語った。 

(2004.3.3)


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