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一定規模以上の養鶏農家に報告求める−鳥インフルエンザ対策 (3/3)

 農水省は3月3日、第4回高病原性鳥インフルエンザ対策本部を開き、まん延防止策などを決めた。今回の会議から対策本部長には亀井農相が就任した。
 まん延防止策として、一定規模以上の養鶏農家に対して、死亡鶏数などの報告を定期的に求めることを決めた。家畜伝染病予防法第52条に基づく措置で、対象農家は都道府県知事に報告をしなければならない。
 この報告徴求命令に応じない場合や、虚偽の報告をした場合は、30万円以下の罰金が科せられる。罰則規定のある制度を活用することで鳥インフルエンザの早期発見につなげる考えだ。ただし、農水省では報告を求める期間は、鳥インフルエンザの流行が終息するまでなど一定期間とする方針だ。

■損失補てん制度も検討

 また、報告内容で死亡鶏数が多いなど異常が認められた場合は、立ち入り検査を積極的に行う方針も決めた。
 そのほか国が中心となって関係県の情報を一元的に整理し、発生地域からの鶏卵や生きた鶏などの出荷動向を伝えるなど、緊急の連絡網をつくるほか、地方農政局の職員を県や市町村に派遣するなど、行政の連携も進める。
 移動制限期間中は、農場から鶏卵の移動はできないが、毎日生産される鶏卵の保管施設が不足している実態があるため、移動制限区域内での別の保管施設への移動が可能となるよう条件を検討する。鶏糞についても同様に、移動制限区域内のたい肥センターまでは運搬できるようにするなどの措置も検討する。
 そのほか、養鶏農家の損失を補てんする恒久的な制度確立に向けて、家畜伝染病予防法の改正も含めて検討する。 (2004.3.4)



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