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死亡牛で初のBSE確認−国内で11例め (3/7)

 昨年4月から始まった死亡牛に対するBSE検査で初めての陽性例が確認された。
 この牛は北海道標茶町の農場で飼養されていた雌のホルスタイン種で7歳10か月。3月3日に農場内で転倒し股関節を脱臼。治療不能と判断されたため翌日に殺処分された。
 5日にエライザ検査(スクリーニング検査)をしたところ陽性となったため、動物衛生研究所で確定検査(ウエスタンブロット法)を実施、その結果、陽性となったことから、7日農水省が公表した。

◆9日のプリオン病小委で確認

 死亡牛に対するBSE検査は、わが国にどれだけBSEが広がっているかを追跡し、現在の発生予防対策が適切かどうかを検証する目的で生後2年以上の牛を対象に実施されている。今年1月末までに4万4026頭の死亡牛検査が行われているが、BSE患畜と確認された例は初めて。ただ、これまでの検査は、死亡前にBSEを疑う症状があった例か、これまでの患畜が平成8年春生まれに集中していることから同時期生まれの死亡牛を優先的に検査してきた。今回の牛も平成8年4月8日生まれだった。
 死亡牛検査は4月から2歳以上で死亡したすべて牛に実施することになっている。農水省によると死亡牛は年間約10万頭だという。
 確定診断のため9日に食料・農業・農村審議会のプリオン病小委員会を開き、免疫組織化学的検査結果と合わせて検討される。
 死亡牛検査によっていずれは陽性例が発見されることは想定されており、農水省は「今回の例によって、国内での広がり、現在の検査体制についてなどに新しい知見が得られる」としている。
 今後、飼料給与や同居牛などの状況について調査が行われる。なお、今回の死亡牛は焼却処分される。 (2004.3.8)



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