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国内初の生産情報公表JAS認定を取得−JA全農 (4/15)

 JA全農は4月15日、「生産情報公表JAS規格」の「小分け業者」認定を国内で初めて取得したと発表した。
 トレーサビリティ(食品の履歴追跡)が確立されていることを示す「生産情報公表JAS」規格は、昨年12月に牛肉を対象に制定・施行されている。
 このJASマークを貼付して販売するためには、生産者は「生産行程管理者」、部分肉・精肉加工(小売)業者は「小分け業者」の認定を登録認定機関から取得しなければならない。
 JA全農は、先行モデルづくりに向け、農場や経済連などと協力して認定取得に取り組んできたが、15日、登録認定機関の(有)リーファースから認定を取得した。
 今回認定された「生産工程管理者」は、北海道紋別郡白滝村の宮下牧場と鹿児島県のJA鹿児島経済連・栗野肥育牛センターグループ。宮下牧場は全農安心システムの認定農場でもある。
 「小分け業者」は部分肉加工で(株)北海道畜産公社北見事業所と(株)JA食肉かごしま南薩工場。パック肉加工でJA全農中央畜産センター。
 また、イオンも小分け業者の認定を取得した。

◆出生からと畜までの生産情報を開示

 牛肉トレーサビリティ法のスタートで牛の生年月日や性別、飼養場所、と畜日などの記録とインターネットでの情報公開を行うことになっているが、今回のJA全農の取り組みはこれらの情報に加え、出生からと畜までに与えた飼料や動物用医薬品の記録も開示するもの。
 パック肉などに生産情報公表JASマークを貼付するとともに、生産情報の公表方法も明記する。
 宮下牧場生産の牛肉の販売開始は4月下旬の見込みで関東のイオンの店舗で始まる。一方、JA鹿児島県経済連の牛肉は関西地区で販売される。今年度はテスト的な販売で月間20頭程度の出荷予定。来年度から本格化する。
 今回の取り組みには、1頭の牛の出生からと畜までの生産情報の記録と管理が必要となるが、和牛生産では一貫生産農場が少ない。そのため現状では、繁殖農場から出荷される子牛の生産情報が肥育農場でしっかり管理されなければならない。JA全農では、引き続き対象産地の拡大に取り組むことにしている。
生産情報公表牛肉のJAS制度の仕組み
(2004.4.16)


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