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農政.農協ニュース |
秋までにしっかりした対策を |
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日本鶏卵生産者協会(梅原宏保会長)は5月27日、東京・台東区の浅草ビューホテルで第2回会合を開き、その記念シンポジウムとして「鳥インフルエンザ対策徹底検証」を開催した。 これは、鳥インフルエンザについて家伝法改正をはじめ諸対策が国によってとられているが、「生産者からみれば不十分である。今秋から冬にかけて再発生する可能性が高いので、それまでにしっかりした対策をたてる必要がある」(栗木鋭三同協会副会長の開会あいさつ)ので、発生した山口県・京都府・兵庫県における対策の実状と今後の課題を検証するというもの。 ◆現実は「マニュアル」にないことも 山口県の奥原氏は、1月12日の発生前後から2月19日の終息宣言までの、発生農場と鶏の状況について詳細に報告。そのなかで奥原氏は1月12日以前に死亡した鶏を解剖したが、鳥インフルエンザと確認できる症状が見つからなかったことや「防疫マニュアル」に「書いてないことがたくさんあり、その都度、農水省へ問い合わせた」と語った。 ◆いまだに回復しない取引き 京都の山元氏と兵庫の村上氏は、情報が生産者に正確・迅速に伝わらなかったり、滞貨卵の保管・処理の指示が遅れるなど混乱があったこと。風評被害によって京都生協や地元の一部スーパーを除いて取引きが停止され、終息宣言後、取引きが戻ったところでも100%取引きは回復せず、価格設定なしか価格を下げて納入しているため、販売額が回復していない。また、移動制限区域外の生産者も同様な経済的損失が生じていることやGPセンターや食鳥処理業者など、養鶏関係業者にも被害は広がっていることなどを報告。 ◆もっと風通しのよい対策を 宮本氏は、京都で発生以降、外食などのメニューから鶏がはずされ、売上げが業界では30〜35%、京都近辺では50〜70%ダウンしたこと。山口や大分は廃鶏処理業者が少ないため、九州の業者が処理を行うケースが多いが、業者の地元から山口に行くな、といわれたり、浅田農産の兵庫や岡山の農場の鶏の処理を引き受ける意向をもった業者に対して養鶏農家や行政から「行くな」といわれた例があることも紹介し、「もっと風通しのよい対策」が必要ではないかと指摘した。 ◆行政で異なる対策内容 これらの発言から、補償については、府県によって対応が異なり、確立されていないことや鶏卵は移動制限期間中も生産され続けているが、その滞貨卵の対策も府県で異なることが明らかにされた。 |
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