農業協同組合新聞 JACOM
   
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食肉文化の推進者 現場へ巣立ち
全国食肉学校食肉販売科第15期生が卒業 (7/16)


 (社)全国食肉学校の平成16年度食肉販売科第15期生の卒業式が7月16日、同校大教室で行われた。食肉販売科は業界経験者を対象に、食肉の取り扱いに関する業務関連知識及び食肉販売促進のための技術的レベルアップを目的とした、3ヵ月半の短期間の専門コースで、第15期生12名は4月7日に入学した。全員が寮生活で食住を共にしながら、卒業までに学習総日数77日、学習総時間数500時間の授業を受け、前日の卒業記念発表会ですべてのカリキュラムを終了した。
卒業証書を授与する多田重喜学校長 卒業生、在校生、その他関係者
卒業証書を授与する多田重喜学校長 卒業生、在校生、その他関係者
 

卒業式は27名の総合養成科の学生、教職員、派遣先企業の関係者等が参加して行われた。
 校歌斉唱に続き、多田重喜学校長が挨拶に立ち、「専門技術に裏づけられた、食肉文化の推進者たれ。本気ですれば大抵のことができる、本気ですれば何でもおもしろい、本気ですれば誰かが助けてくれる。さよならのない学校の証として、いつも皆さんのそば近くにいて語りかけたいとの思いからこの言葉を送ります」と、卒業生を前に激励の言葉をかけた。その後、多田学校長から12名の卒業生に卒業証書が手渡された。学校長は卒業証書を渡しながら、一人一人に声をかけていた。最後に卒業生12名が一人一人答辞を述べたが、学んだ知識をこれからの仕事に生かしたいとの希望や、寮生活を共にした仲間をこれからも大切にしていきたいと語る声が多かった。
 卒業生12名はそれぞれ全国の派遣先の職場に復帰し、仕事に戻ることになる。食肉学校で学んだことや、印象的だったことを3人の方に聞いた。

○西村乘さん(JA全農九州畜産センター販売部営業第一課)
西村乘さん  職場では牛肉を扱っていたので、他の肉のことは良く分かりませんでした。しかし、ここに来て豚肉や鳥肉なども勉強する機会に恵まれ、とても良い経験だったと思います。寮生活は厳しい面もありましたが、共同生活のなかで自分を律することの重要性が分かり、少し成長したような気がします。多くの友人を得たことが、自分の財産になりました。
西村乘さん
○谷浦裕麿さん(ホクレン道央支店食肉販売課)
谷浦裕磨さん  仕事は営業なので、食肉の現場はほとんど分かりませんでした。短い間でしたが、現場を知ることができたのは良い経験でした。寮生活や研究発表などで、チームワークの大切さを知りました。普段の生活では知り合えないような人と知り合えたこと、仲間を作れたことが大きな収穫です。これからの仕事や人生に、きっと生かせると思います。
谷浦裕磨さん
○矢神孝浩さん((株)A・コープ鹿児島桜ヶ丘店精肉担当)
矢神孝浩さん  仕事に行き詰まりを感じていた時、良い機会だと思い自分から希望してここへ来ました。3カ月あまりの短い期間でしたが、肉について基本を勉強し、不十分ながらも生産者から消費者への流れが理解できたと思います。寮生活は、自分を鍛える意味で有意義であり、とても中身の濃い生活でした。自ら望まない限りなかなかできない経験でしたが、仲間と一緒楽しく過ごせました。
矢神孝浩さん
(2004.7.21)


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