厚生年金と統合したあと職域年金(特例年金)の給付など経過的業務を行っている農林年金(農林漁業団体職員共済組合)は平成15年度決算を7月13日発表した。厚生年金への移換金は前年度で大半を納めたが、15年度で1兆6092億円と確定したため、利息相当額を含めた297億円を精算し、移換を完了した。
残りの積立金の運用収入を特例年金の給付財源としており、利回りは1.967%と計画を上回ったが、運用資産の減少などから運用収入は52億円で、前年度より17億円減少した。
年度末の責任準備金は4205億円を計上したが、年金資産額が2372億円であることから、不足責任準備金として1833億円を計上した。
運用収入だけでは大幅に不足する給付財源を補うために加入団体が納めている「特例業務負担金」は63億円。しかし加入団体はJA合併などにより前年比170減の7079団体。
ほかに事業費国庫補助金49億円などの収入があって給付経理は6304億円で収支均衡の健全財政となった。給付金は538億円。
福祉経理の宿泊事業では東京農林年金会館と南熱海同の経営を(株)パストラルに委託しているが、南熱海同は売却した。 (2004.7.22)
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